「闇金業者の取り立てが家族に向いている」という状況になったとき、どのように対応していますか?違法の闇金業者に対しては返済義務がないので、「早く返さなければ!」と焦る必要はありません。
とはいえ闇金業者との関係を断ち切るための対処法が分からず困っている方もいるでしょう。そこで今回は闇金業者からの取り立てが悪化し、家族にも影響している場合の対処法を解説します。
闇金業者とは
闇金とは、貸金業の登録をせずにお金を貸す事業を行なっている業者を指します。
日本では貸金業法によって、都道府県または内閣総理大臣の許可がなければ貸金業はできないと定められています。
また貸金業法には、お金を貸す際に返済能力の調査が必要と記されています。したがって審査なしですぐにお金を貸してくれるという業者は、闇金である可能性が極めて高いといえるでしょう。
闇金業者は過激な取り立てをするイメージがありますが、最近では明るい対応や丁寧な文面のホームページで勧誘する「ソフト闇金」も増えています。
闇金だとあとから気づいて断ろうとしても、高額なキャンセル料を払わされる事例もあるようです。
(参考:)貸金業法
闇金の金利
闇金は、高すぎる金利で借り入れをさせる特徴があります。本来日本では、利息制限法により借入時の金利は15~20%までと定められています。
しかし闇金は、10日で1割の利息を付ける「トイチ」や10日で3割の利息を付ける「トサン」など違法となる金利を設定しています。トイチだと100万円借りた場合の1年後の利息は365万円となり元本の約4倍です。(単利で365%)
ソフト闇金でも年利40%程度と、違法にあたる金利で契約させられます。
(参考):利息制限法
闇金の取り立て方法
闇金の取り立ては、返済が遅れるほど悪質になるケースがほとんどです。
【闇金の取り立て方法】
- 債務者への脅迫
- 家族への嫌がらせ
- 職場への連絡
- 子どもの学校への連絡
- 返済に関係ない嫌がらせを受ける
債務者への脅迫
少しでも返済が遅れると、自宅に押しかけてきたり電話で脅迫してきたりします。さらに悪質な業者の場合、貸金業法で禁止されている早朝や深夜に取り立てる場合も。
債務者を精神的に追い詰めて、無理やりお金を返してもらおうとする手口です。
参照:貸金業法
家族への嫌がらせ
闇金業者は、申込時に債務者だけでなく家族の個人情報も聞き出します。これは債務者本人と連絡が取れなくなった、または返済が出来なくなった場合の保証人を付けるためです。
債務者本人が返済できないと分かれば、家族へ取り立てたり嫌がらせをしたりするようになります。
- 家族を待ち伏せして返済を要求する
- 他の家族や親戚の情報を聞き出そうとする
- SNSで家族の悪口を拡散される
職場への連絡
闇金業者は、債務者や家族の職場にも催促の電話をする場合があります。また債務者の勤務先情報は闇金業者間で共有され、融資に関する広告が送られてくるケースもゼロではありません。
闇金業者との関わりを持ちたくない会社は、債務者や家族の退職を検討せざるを得ないでしょう。
子どもの学校への連絡
債務者の子供が通う学校へ、闇金業者から嫌がらせの電話が入る場合もあります。「親の借金は子供が返すのが当然だ」などと、脅してくるのです。
電話だけでなくSNSやネットで情報が拡散されられたら、いじめに発展してしまう可能性も考えられます。
返済に関係ない嫌がらせを受ける
さらに取り立てが悪質になると、債務者やその家族に対して返済に関係のない嫌がらせをするようになります。
近所に根も葉もない噂を流されたり、デリバリーを勝手に注文されたりするのです。過去には、救急車や警察を呼ばれたケースもあります。
違法の闇金には、本人も家族にも返済義務がない
闇金から逃れるために「早く返済しなきゃ!」と考えている方もいるでしょう。しかし出資法違反となる闇金からの借り入れは、債務者もその家族にも返済義務はありません。
出資法違反の闇金業者の特徴は、以下のとおり。
- 法定外の金利による融資
- 金融庁の許可なく貸金業を営む
- 本人以外への家族への取り立て
- 早朝や夜間に取り立て
このように明らかに悪質な取り立てをする闇金業者には、たとえお金を借りたあとでも返済する必要はないのです。
(参考):貸金業法21条1項7号「取立行為の規制」
闇金の取り立てが家族に向いた際の5つの対処法
闇金へお金を返す必要はないのですが、過度な取り立てや嫌がらせを受け続ける状態は早く終わらせたいですよね。家族や職場にも迷惑をかけたくない、と思うはずです。
闇金との関係を断ち切りたい、一刻も早く解決したいという場合は以下の方法を取りましょう。
【闇金との関係を断ち切るための対処法】
- 返済には応じない
- 冷静に対応する
- 穏便に電話を切る
- 身の危険を感じたら、警察へ相談
- 解決しないときは司法書士へ相談
1.返済には応じない
まずは、借入先の業者が闇金にあたるか確認しましょう。もしも違法の闇金業者である場合には、どんなに過度な取り立てを受けても返済には応じる必要はありません。
一度渡してしまった返済金を取り戻すには、お金や時間を費やして裁判を起こさなければならないからです。
2.冷静に対応する
闇金業者は債務者やその家族を脅して、無理やり返済させようとしてきます。もちろん恐怖を感じるはずですが、以下のように出来るだけ冷静に対応しましょう。
- 家族・職場に伝えておく
- 借り入れ時に使った銀行口座の解約
お金を借りたことは家族や職場に言いづらいですが、出来るだけ伝えておくべきです。
家族や職場に取り立ての連絡が入った場合には、「警察へ連絡します」とだけ伝えてもらいましょう。
また借り入れ時に利用した銀行口座は、早めに解約しておくべきです。
過去には、申し込みをしていないのに勝手に振り込まれさらに請求額を増やされたケースもあります。
また闇金業者に銀行口座を知られると、「客振り」に利用される可能性があります。
客振りとは、他の顧客からの返済金を融資金に充てる闇金業者がよく使う手法です。
客振りをされた場合、その銀行口座は闇金業者のものだとみなされて凍結される恐れがあります。
同一名義での口座開設ができなくなったり、警察からの取り調べに対応しなければならなくなったりと面倒です。
取り立てが悪化する前に、なるべく早い段階で銀行口座を解約しておきましょう。
3.穏便に電話を切る
本来は電話に出る必要はないのですが、「鳴り止まなくて困っている」「家族への被害が増えた」という場合には、なるべく債務者本人が対応すべきです。
長々と話を聞く必要はなく、話が途切れたタイミングを見計らって穏便に電話を切りましょう。
着信拒否しても、別の番号から掛けてきたり悪質な嫌がらせを受けたりする可能性があるのでおすすめはできません。
また家族が電話を受けた場合には、「関係ありません。」と電話を切ってもらいましょう。
4.身の危険を感じたら警察へ相談
返済に応じない状況が続くと、闇金業者はさらに悪質な取り立てをしてくる可能性があります。身の危険を感じたらすぐに警察へ相談しましょう。
自宅へ押しかけて帰ってくれない、という場合には不退去罪にあたり刑事事件として扱われます。
しかしこのような事件性がなく証拠も少ないと、生活安全課にて扱われ闇金業者へ電話をしてもらう程度の対応しかしてもらえません。
ケガをした場合や取り立てが悪化した場合には、録画や録音でなるべく証拠を集めておきましょう。
5.早い段階で専門家へ相談
闇金の問題は、自分や家族だけで解決するのはかなり難しいといえるでしょう。また前述したように、警察へ相談しても根本的な解決へ繋がらないケースがあります。
「闇金業者との関係を一刻も早く断ちたい」というときは、闇金問題を扱う専門家への相談をおすすめします。専門的な知識のある弁護士や司法書士だと、交渉もスムーズかつ迅速にしてくれるはずです。
また「どの専門家へ相談したら良いか分からない」という方は消費生活センター(独立法人国民生活センター)へ連絡してみましょう。親身に話を聞き、適切なアドバイスをくれます。
(参考):どうしよう?困ったときは、消費者ホットライン188番にご相談を! | 暮らしに役立つ情報
闇金トラブルは司法書士へ相談を
ここまで債務者や家族への取り立てで困っている場合の対処法を解説してきました。闇金との関わりを根本的に断つには、専門家へ相談するのがベストだといえるでしょう。
そのなかでも特に、闇金トラブルを扱う司法書士への相談をおすすめします。
司法書士は闇金にどう対処してくれるの?
司法書士は、闇金業者に対して以下のような対応をしてくれます。
- 債務者や家族への連絡禁止を通達
- 「連絡が続く場合には警察へ通報する」などと伝えて取り立てを止めるよう交渉
- 借りたお金の返済を無くす
- 返済金を取り戻す
司法書士のなかでも、特に闇金トラブルを専門的に扱う事務所に相談するとよいでしょう。
また相談に行く際は、以下のような情報をまとめていくとスムーズに対応してもらえます。
- いつ何を通じて闇金業者を知り、コンタクトをとったのか
- 闇金の電話番号・取引をした人物に関する情報
- 実際の金銭やり取りがわかる通帳や振込明細など
- 闇金から取り立て被害を受けている家族の情報
司法書士への依頼費用
司法書士への依頼費用は、相場として1件3〜5万円程度です。初回相談料が無料の場合や、分割払い・後払いができる事務所もあります。
弁護士への相談費用は1件4~6万円程度なので、なるべく費用を抑えたい方は司法書士を探してみてください。また料金だけでなく、闇金トラブル解決の実績も必ず確認しましょう。
まとめ
今回は、闇金の取り立てが家族へ向かった場合の対処法についてまとめました。闇金業者は返済が少しでも遅れると、債務者だけでなく家族へも嫌がらせをしてくる場合があります。根本的な解決を目指すためには、闇金トラブルに詳しい司法書士に相談してみてください。
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