「借金があって返したいけど安定的な収入がないから毎月の返済が難しい」
「自力で返済ができそうもないから法律家に相談したい」
このような悩みを抱える主婦の方は多いものです。
足りなくなった生活費を補填したり、独身時代にできた借金の返済がまだ終わっていなかったりと、借金を抱えてしまう理由は人それぞれ。借金があるとどうしても不安な思いを持たざるをえないですよね。
自力で返済していくのが難しい場合には、専門家に相談をするのもひとつの手です。
そこで今回は、主婦が借金を返済するときに押さえておきたいポイントや返済方法、司法書士への相談についてまとめました。
監修:司法書士 山本裕幸
岡山市在住の司法書士。司法書士事務所で12年の勤務後、令和2年に独立開業。現在は相続、遺言、信託に関する不動産登記を中心に、商業登記、成年後見、債務整理、裁判事務と幅広く業務を行う。
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主婦が借金をする理由
主婦は一般的に家計管理をすることが多いものです。
そのため、もし家計が苦しい月があったら借金をしてしまうケースがあります。
他にも独身時代に作った借金の返済が続いていたり、付き合いでお茶をするのに出費が重なってしまって借金で賄ったりなど、借金をする理由は意外と多岐にわたります。
【借金をする理由】
①キャッシュレスやカード決済で使ったお金を把握できていない
②浪費癖やギャンブル依存症
③結婚前からの借金
④子どもの学費や育児費
⑤冠婚葬祭など突発的で大きな出費
それぞれ詳しく見ていきましょう。
キャッシュレスやカード決済で使ったお金を把握できていない
現金はお金を使った感覚がありますが、キャッシュレスやカード決済は直接現金を払うわけではないので支払った感覚がほとんどありません。
実際に使った金額の請求が来るのは翌月や翌々月など先の話です。
収入と支出の計算をしっかりとしておかなければ、支払えなくなってしまいます。
未来の自分なら支払えるだろうと思わず、出ていくお金と入ってくるお金を把握しておかなければなりません。
浪費癖やギャンブル依存症
買い物やパチンコ、競馬などのギャンブルに依存してお金を使い過ぎてしまって、足りないお金を補うために借金をしてしまう人も少なくありません。
依存していることに気づかないとどんどん借金してしまいますし、ストレスを抱えてしまっているかもしれません。
結婚前からの借金
独身時代にした借金を結婚後も返済し切れず引き継いでしまっている人もいます。
結婚をする前は主婦にならず自分で収入を得ることを前提として借金をしているので、家庭に入ることで返済が困難になってしまうケースがあります。
子どもの学費や育児費
子どもの成長過程において大きいお金が必要になることは多いものです。
学校への入学時、学習塾代、習い事代など、思った以上にお金がかかるのでその際に借金で賄うことがあります。
冠婚葬祭など突発的で大きな出費
結婚式や葬式などの冠婚葬祭のイベントは突発的に起こるもの。
もとからその時に備えてお金を用意しておけばいいのですが、いつ必要になるか分からないお金を用意しておかない人も多いです。その際に借金をするケースがあります。
主婦が借金を返済するときのポイント
主婦が借金を返済するときに気をつけるべき、考えておくべきポイントがあります。
そのポイントは以下の2つです。
・夫や家族が借金のことを知っているかどうか
・借金の返済を先送りにしない、放置しない
ひとつずつ見ていきましょう。
夫や家族が借金のことを知っているかどうか
あなたが借金を抱えていることを夫や家族は知っていますか?
身近な存在に隠しながら借金を返済していくのは精神的にも辛いときがあると考えられるので、できるだけ打ち明けることをおすすめします。
早く借金を返済したい場合には打ち明けたほうが何かと協力をしてもらえる可能性がありますが、知らない、バレたくない場合も当然あるでしょう。
借金返済のためにパートを始めたり、既にパートをしている方は勤務時間を長くしたりすると、「お金が必要なのかな」とバレてしまう可能性があります。また、債務整理をするにしてもクレジットカードが使えなくなったり同じ家に住んでいたら督促状などでバレてしまったりすることがあります。
借金は先送りにしない
借金をすると返済を先送りにしてしまって気づけば利子が膨大になっていた…ということもあります。できるだけ早い期間で返済できたほうが負担が減ります。
借金返済を先延ばしにしても負担は軽くなるばかりかどんどん増えるだけなので、自身のパート収入で支払っていくのか、家族に助けてもらうのか、はたまた専門家に相談をするのか、はやめの判断が大切です。
主婦の借金返済方法
主婦の方が借金を返済する方法は、主に以下の3つです。
・パート収入で返済する
・家族に協力してもらう
・司法書士や弁護士へ相談する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
パート収入で返済する
現在もしパートやアルバイトなどをしていないのであれば、始めてみるのもいいでしょう。
月々の返済額にもよりますが、毎月5万円ずつ支払っていかなければならないのであれば、時給1,000円と仮定すると毎月50時間パートをすれば賄えます。
平日5日間、毎日3時間ずつパートに入れば週に15時間達成可能です。
ただ、急に働き始めるとなるとどうしても身体的な負担が増えますし、家族に説明をしなければならないので、借金返済のために仕事を始めることを知らせなければなりません。
ご自身で働いて返すことができるのであれば、いちばんの得策ではあります。
家族に協力してもらう
主婦の方が借金を抱える理由に生活費が足りなかったから、というケースは多いです。
生活費の穴埋めだったり、子どもの進学や大きな病気をしたときなど、まとまった金額が必要となったりして借金をせざるをえない状況になることがあります。
その場合は特にご自身だけの責任にするのではなく、家族に打ち明けて現状を話してみるのも手です。
家族に相談することで、もしかしたら手助けをしてくれるかもしれません。
借金に理解がない場合は話すことも難しいかもしれませんが、身内からの協力が得られれば利子が多くつかないうちに早めに返済することができて結果的に負担も減ります。
専門家へ相談する
自身でパートに出るのも難しい、家族にもなかなか打ち明けられなかったり協力してもらうのは難しそうだったりする場合には、借金問題の専門家へ相談してみましょう。
お金のことは他人に相談しにくいもの。誰かに話を聞いてもらうだけでも心が軽くなるはずです。
法テラス(日本司法支援センター)
法テラスは法務省所管の法人で、国民に法的な相談が可能な場所を設けることを目的に平成18年4月に設立されました。
借金問題だけなく、法律が絡む問題であればどんなことでも相談できます。
初めての方にも分かりやすいホームページになっていて、メールや電話で気軽に問い合わせができます。
日本司法書士会連合会
日本司法書士会連合会では、様々な法律相談に取り組んでいます。東京司法書士会総合相談センターでは40分間、無料で司法書士に借金問題の相談が可能。
クレジット・サラ金等の借金返済についても相談に乗っている実績があるので、安心して相談できるでしょう。
日本貸金業協会
貸金業相談・紛争解決センター相談窓口が設置されていて、電話だけでなくFAX、郵便でも相談を受け付けてくれます。
「多額の借金を抱え返済に困っている」「借金の整理方法がわからない」といった相談には、債務状況や返済能力などを把握した上で、必要な助言や情報提供、他の相談機関の紹介など具体的な解決策を促してくれます。相談は無料です。
日本クレジットカウンセリング協会
日本クレジットカウンセリング協会は公益財団法人で、クレジットや消費者ローンを利用して多重債務に陥った方に、消費者保護の立場から公正・中立なカウンセリングを行っています。電話相談、カウンセリングは無料で、希望があれば無料で任意整理と家計管理の改善を手伝ってくれます。
相談事例やよくある質問なども掲載されていて、初めての方でも事前に流れやよくあるケース、疑問がない状態で相談できるので安心です。
市区町村役場
ご自身がお住まいの市区町村役場へ相談するのもおすすめです。
住民にとって身近な存在でもあり、弁護士、司法書士の無料相談会が開催されることもあります。借金の原因が「税金を払うために借金した」のであれば税金の負担軽減の相談にも乗ってくれるので、足を運んでみましょう。
債務整理を検討するのも手
ご自身で収入を得る努力をし、家族にも協力を仰いでみたけどやはり解決は出来なかったということであれば債務整理をするのも一手段です。債務整理は日常で聞くことはあっても自分自身に関わることは少ないことと思います。
債務整理について少し整理していきましょう。
債務整理とは
債務整理とは、借金を減らしたり、支払いに猶予を持たせたりして、苦しい借金生活から解放されるための手続きです。
債務整理には以下の4種類があります。
①過払い金請求
②任意整理
③民事再生
④自己破産
それぞれ詳しく見ていきましょう。
過払い金請求
「過払い金」という言葉は、テレビや新聞などの広告で耳にしたことがある方が多いかもしれません。読んで字のごとく、払う必要がないにもかかわらず払い過ぎてしまったお金のことを過払い金といいます。
本来、支払う必要がないお金までも支払っていることがあるので、払い過ぎた金額を計算して貸金業者に返還請求をする手続きのことを過払い金請求といいます。
長い期間、借金の返済をしてきた人は過払い金があるかもしれませんので、まずはご自身に過払い金があるかどうかを調べてみましょう。過払い金の時効は最後の借り入れ、返済をした日から10年となっています。※2020年4月1日以降に借り入れた借金については、最後の借り入れ、返済をした日から10年、過払い金請求の権利を行使できることを知ってから5年とされています。
過払い金の有無は無料で調べてくれる法律事務所や法務事務所が多いので、お気軽に問い合わせてみてください。
任意整理
任意整理は、利息や遅延損害金のカット借金の減額や金利を引き直し計算を交渉することで毎月の返済金額を減らし、負担を減らしつつ返済ができるようにする手続きです。
毎月一定の金額を支払い続けるのは労力がいることなので、その金額を少しでも減らすことができれば支払いも楽になります。
自己破産や民事再生などの債務整理と違い裁判所への申立てが不要なので、比較的簡易な手続きで金利等をカットすることができ、そのまま支払いを続けていくより実際に返済する金額を減らせるという特徴を持ちます。
任意整理の和解交渉は、弁護士や認定司法書士(※)が代理人となって行ってくれます。
※認定司法書士は1社あたりの債権額が140万円以下のものに限ります
民事再生と個人再生
民事再生は通常の民事再生と、個人再生と大きく2つに分けられます。
いま抱えている借金が返済困難であることを裁判所で認めてもらい、減らされた借金を3年~5年かけて返済していく仕組みです。
個人再生は、住宅ローンを除いた借金総額が5,000万円以下の個人が対象で、通常の民事再生は法人や個人で住宅ローンを除いた借金総額が5,000万円を超える人が対象です。
個人再生では、自己破産のように住宅などの大きな財産を手放す必要はないですが、借金自体の返済義務がなくなるわけではありません。
借金総額が大きすぎて全額返済していくのは難しそうだけど、住宅などの大きい財産を所有していて手放せなかったり、自己破産をすると今就いている職業に就けなくなってしまう方に向いている債務整理の方法です。
自己破産
自己破産は、今抱えている借金の支払い能力がないことを裁判所に認めてもらうことにより、借金返済義務が免除される手続きです。
自己破産を利用できるのは、以下に当てはまる人です。
・支払い不能であると認められた人
・過去7年以内に免責を受けていない人
自己破産をすることで法的に借金がなくなり、返済義務を負わずに済むようになるので生活を立て直すには一番有効な債務整理ですが、住宅を所有している方は処分されてしまうというデメリットがあります。
主婦の借金返済は司法書士へ相談
債務整理には4種類あり、過払い金請求と任意整理は比較的、依頼費用が低くなりますが個人再生と自己破産になると数十万円かかってきます。
債務整理というと、弁護士を思い浮かべますが、司法書士への相談もおすすめです。弁護士のいる法律事務所への依頼と比べると、司法書士の債務整理費用は低くなる傾向があります。
ただ、司法書士への依頼は対応できる債務整理に制限がついているというデメリットがあります。司法書士は、1社ごとの借金の額が140万円以下でなければ依頼を受けることができません。
当然、依頼費用は少なければ少ないほどいいので、もしも借金が1社あたり140万円を超えない場合には司法書士への相談を考えてみるのもよいかもしれません。
女性専用の法務事務所をご紹介します。
女性スタッフの女性専門部署が対応。相談料金無料で24時間メール無料相談可能です。また分割払い可能、減額報酬なしなどおすすめです。
まとめ
主婦が借金を返済する際に気をつけるべきことは、以下の2つです。
・まず自身のパートの収入で返済できるかどうかを考える
・家族に相談できるのであればする
もしこれが難しければ、専門家へ相談してみることをおすすめします。
「自力で返済していきたい気持ちはあるけど、なかなかうまくいかない…」
そんな場合には無料で相談できる場所がいくつもあります。
借金が1社あたり140万円を超えない場合には、司法書士へ一度無料相談してみてはいかがでしょうか。
債務整理や任意整理におすすめ
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