「突然見知らぬ人からお金が振り込まれている」
このような経験はありませんか?
他人が誤って振り込んだケースも考えられますが、ヤミ金による「押し貸し」の可能性もあります。押し貸しは厳正に対処しないと繰り返し行われ高金利での返済を求めてくるため、理解を深めることが大切です。
この記事では、押し貸しの手口や被害に遭いやすい人、対処法などを解説します。
岡山市在住の司法書士。司法書士事務所で12年の勤務後、令和2年に独立開業。現在は相続、遺言、信託に関する不動産登記を中心に、商業登記、成年後見、債務整理、裁判事務と幅広く業務を行う。
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目次
押し貸しとは?ヤミ金による違法行為
押し貸しとは、ヤミ金がターゲットに無理やりお金を貸し付けて、後から法定利息外の高い金利と合わせて返済を請求する行為です。
具体的には銀行口座に勝手にお金を振り込みます。「見知らぬお金が振り込まれてラッキー」と思う方もいるかもしれません。しかし押し貸しは違法貸金業者による悪質行為です。
振り込まれたお金を使ったり放置したりすると、大きなトラブルに発展する可能性もあるため、慎重な対応が求められます。
押し貸しの被害に遭いやすい人の特徴
ターゲットは、ヤミ金が電話番号や口座番号などの個人情報を入手している人です。フィッシング詐欺などで個人情報を盗まれた方も狙われます。
身に覚えのないお金を振り込まれた場合には、過去のご自身の行動を振り返ってみましょう。
【1】ヤミ金との関わりを持ったことのある人
以下に当てはまる人は、押し貸しのターゲットになりやすいと言えます。
- 現在借入をしている人
- 過去に借入をしていた人
- 実際に借入していないが、申し込もうとして途中まで個人情報を入力した人
過去にヤミ金からお金を借りた方であれば、「すでに関わっていない」と思うかもしれません。しかし当時の銀行口座を現在も利用していれば、押し貸しの対象となります。
【2】悪徳商法に引っかかったことのある人
悪徳商法に引っかかった経験のある人も注意しなければなりません。例えば以下に当てはまる人です。
- フィッシング詐欺に遭った人
- ネットオークションを利用したことのある人
- クラウドソーシングを利用したことのある人
フィッシング詐欺とは、偽サイトのURLを送り、クリックさせた後に口座番号などを入力させて個人情報を盗む行為です。
近年ではネットオークションにてヤミ金が出品者となり、私たちがいつの間にか口座番号を教えているケースも後を絶ちません。
さらにクラウドソーシングでも、ヤミ金が取引相手となり利用者の口座番号を引き抜くケースもあります。
悪質業者が入手した個人情報は他の業者に渡されることもあるため、過去に悪徳商法の被害に遭ったことのある方は注意しましょう。
押し貸しの対処法3つ
被害に遭った場合には、「お金を使わない・催促に応じない」ことが大切です。一刻も早い解決には、弁護士や司法書士への相談をおすすめします。
ただ相談までに時間がある方は、以下の3点を押さえましょう。
1.お金は使わない
押し貸しで振り込まれたお金には手を出さないようにしましょう。ヤミ金による押し貸しは、不法原因給付に当たります。不法原因給付は不法な原因に基づいた給付です。
過去の最高裁判所判決では、「ヤミ金側は元金・利子を返還請求できない」と下しています。
ただし振り込まれたお金は、すぐに押し貸しのものと判断できません。他人が誤って振り込むケースも考えられます。
万が一お金を使った場合には「詐欺罪」や「窃盗罪」などに該当することもあるため、お金は使わないようにしましょう。
2.催促に応じない
ヤミ金からの催促には応じないことも大切です。
振り込まれたお金が押し貸しの行為であれば、出前を大量に送ったり職場などに電話をかけてきたりします。行為がエスカレートする前に弁護士や司法書士に依頼しましょう。
中には、親切な対応を取ってくるヤミ金もいます。「返したほうがよいのかな」と思わせる態度を取ることもありますが、強い気持ちで返済を断りましょう。
3.供託制度を利用する
催促がしつこいのであれば、法務局にお金を預ける「供託制度」の利用もひとつの方法です。
ヤミ金側に返済するお金がすでにないことを主張できるため、催促が止まる可能性もあります。
ただし今後被害が拡大しないとは言い切れません。供託制度の利用を考えている方は、弁護士・司法書士に相談してみることをおすすめします。
押し貸しの予防法
押し貸しの被害を広げないためには、個人情報を整理したりヤミ金と関わりを持たなかったりすることが欠かせません。
そこでできる予防法が「振り込まれた銀行口座の解約・電話番号の変更」です。
解約・変更しないと新たに押し貸しされ、解決に時間がかかる可能性もあります。新たな個人情報はヤミ金に入手されないように、取り扱いに十分気を付けましょう。
さらに今後ヤミ金を利用しないと強い意志を持つことも大切です。万が一関わりを持った場合には、新しい個人情報までも出回ってしまうため、ご自身の生活習慣を見直しましょう。
注意!警察は民事不介入
押し貸しの解決のために警察への相談を考えている方もいるのではないでしょうか。
警察には「民事不介入の原則」があります。民事不介入の原則は、ヤミ金などの民事事件に警察は関与しないことです。
警察に押し貸しの話を持ちかけても、相手にしてくれない場合が多いことを覚えておきましょう。
押し貸しに強い弁護士・司法書士の選び方
押し貸しの被害に遭った場合には、弁護士・司法書士にすみやかに相談することが得策です。
中にはヤミ金を専門としない弁護士・司法書士もいます。そこで押し貸しに強い士業の選び方を紹介します。
即日対応するか
対応が早ければ、被害をすぐに抑えようとする依頼者想いの弁護士・司法書士だと言えるでしょう。ヤミ金の取り立てはタイミングを間違えると、警察沙汰になるものです。
さらに即日対応できる弁護士・司法書士は、交渉を有利に進められる自信があるからこそ、すばやく対応できるとも読み取れます。
事務所に問い合わせて、具体的に依頼後何日目から対応してくれるかを聞いてみましょう。
ヤミ金の解決実績があるか
ヤミ金被害の解決実績の有無も大切です。多くの問題を担当しているからこそ、独自の手口を把握しているとも言えます。
中には対応が親切丁寧な「ソフトヤミ金」も存在します。現状を把握している弁護士・司法書士であれば、依頼者の状況に合わせた柔軟な対応を取ってくれるでしょう。
元金返済を提案しないか
弁護士・司法書士の中には「元金は返済しなければならない」との考えを持つ方もいるものです。
「押し貸しによる元金・金利を返済しなくてよい」との最高裁判所判決を知らない可能性もあります。
このことを把握していないと、ヤミ金に対して「元金は返済します」との妥協案を提示し、依頼者に有利に進めてくれません。
初回面談の際に「返済しなければなりませんか?」と聞き、回答で判断してみましょう。
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まとめ
押し貸しは、ヤミ金が銀行口座に勝手にお金を振り込み、後から法定利息外の高い金利とともに返済を要求してくる行為です。
疑われる被害に遭った場合には、一日も早く弁護士・司法書士に相談することが重要です。
弁護士・司法書士を選ぶ際には、「即日対応する・豊富な解決実績がある・元金返済しないこと」を電話や面談時に確認しましょう。
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