飲食店経営は失敗する確率が高いと言われています。色々な事情があるものの、再起を測るタイミングを待っているうちに、閉店に追い込まれてしまうケースも少なくありません。もし飲食店の経営に失敗した場合、借金を抱えてしまうこともあります。
本記事では、飲食店の経営失敗で借金を残さないためにできる方法と、借金が残ってしまった場合の解決方法を解説します。
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飲食店経営が失敗しやすいとされる理由
飲食店は消費者から見ても入れ替わりの早い業態です。ひとつの目安として、飲食業界の廃業率は開店から1年後で30%、2年後で50%と言われています。飲食のジャンルにもよりますが、およそこの数字だと思っていいでしょう。
ではなぜ飲食店経営は失敗しやすいとされているのでしょうか。詳しく解説します。
経営のことを考えていなかった
飲食店を開業する人は、料理に自信がある場合が多いでしょう。自分の作ったものをお客様に食べてほしい、飲食で地域を元気にしたいなど、飲食物を通して何かしらの目的を果たしたい人が開業をします。
しかし、お客様にお出しする料理のことばかり考えてしまい、いざ経営となるとほったらかしだったというケースも少なくありません。独立開業するということは、自身の店に降りかかる全てのことを自分で解決する必要があります。開業前には、少なくとも経営方針や事業計画だけでもきちんと作成しておきましょう。
開業資金を使いすぎた
開業するための店舗は、いわば自分の城。開業にあたってさまざまな設備や看板、広告戦略などを整えて行く必要があります。この段階で準備していた開業資金を使いすぎた結果、飲食店の開業早々、資金繰りに困ってしまうケースもあります。
開業資金には補助金や助成金、銀行からの融資も含まれるでしょう。金額が大きくなる傾向にあるため、予算に余裕があるからと錯覚してしまい、開業のための準備でお金を使い果たしてしまうのです。開業準備で使えるお金は、あらかじめいくらまでと決めることをおすすめします。
地域のニーズに合わなかった
飲食店の業態による問題もあります。例えば、夜に人通りが少ない場所で居酒屋を経営しても、お客様の入りが少ないと予測できます。同じように大学生ばかりの地域なのに、高級料亭のような店舗を出しても仕方がありません。このように地域のニーズを考えずに出店してしまうと、経営が立ち行かなくなります。
地域のニーズを知るには、地域住民の年齢や性別、周辺の企業や施設などを下調べすると明確になります。想定した顧客のニーズが合致していれば、このわけで経営失敗を早くから感じることは少ないでしょう。
周辺の環境が変わってしまった
事前の下調べをしても、様々な事情で周辺の環境が変わってしまい、どうにもならなくなってしまうケースもあります。出店した当時はニーズがあった客層も、再開発や企業の移転などでいなくなってしまうことも十分に考えられます。その環境に適合しようとせず、同じ形態で経営を続けようとすると、事業失敗につながりかねません。
店舗周辺の環境が変わった場合は、何がどう変わったのかをきちんと把握しておきましょう。事前にわかっている場合は情報を仕入れ、環境が変わった後の地域でどのようなニーズがあるのかを洗い出し、経営に活かすようにしてください。
根本的にお金の使い方を知らない
そもそもの大きな原因として、飲食店の経営者が根本的にお金の使い方を知らないため失敗してしまうこともあります。ここで言うお金の使い方とは、個人的な問題ではなく経営者としてのお金の使い方です。この舵取りを間違ってしまうと、経営難に陥ってしまうのです。
飲食店の場合は先にも出てきましたが、店を経営するというよりは料理を提供したいと言う経営者がほとんどです。もし自分の経営手腕やお金の使い方に自信がないのであれば、あらかじめそういった方面に強い人を雇う、もしくは弁護士や税理士をつけておくことをおすすめします。
飲食店の経営失敗後に発生する借金の内訳は?
万が一飲食店の経営に失敗してしまったら、多かれ少なかれ借金を抱えることがほとんどです。しかし、漠然と「借金」といってもどのような項目があるのでしょうか。一般的に、飲食店の経営失敗後に発生する借金は以下の3つです。
- 従業員の給与
- 厨房機器のリースなどの残債
- 店舗賃貸借契約解除で発生する原状復帰や保証金の償却
従業員の給与
経営終了まで従業員を雇っていた場合、その支払いをしなければなりません。法律でも、従業員への給与は優先して支払うことが定められています。万が一支払いができない、もしくは遅れてしまう場合は、労働基準監督署に駆け込まれるリスクが高い項目です。働いてくれた従業員にも、生活や家庭があることを忘れてはいけません。
最優先で支払う必要があるため、自力で給与が捻出できない場合は借金をしなければならないでしょう。代替方法として閉店の際に、売却できない在庫や備品を従業員に分配する方法もありますが、それで手を打つと言う従業員との合意も必要です。
厨房機器のリースなどの残債
厨房機器などをリース契約している場合は、残債や解約金を支払わなければなりません。小物などであれば一時的に別の場所に移せば済みますが、大きな厨房機器はそうもいかないでしょう。厨房機器などは撤去しなければ、物件の原状回復もできないので必ず必要になる費用です。
また、リース契約の際に連帯保証人を付けているケースも珍しくありません。仮に親族であっても、保証会社であっても、他人に支払うお金です。給与と同様、支払いの優先度が高い費用なのです。
店舗賃貸借契約解除で発生する原状復帰や保証金の償却
原状回復費用は、店舗を借りた時の状態に戻すために必要なお金です。店舗の賃貸借契約内容によって変わりますが、一般的には8万円/坪~と言われています。保証金は、制度上返ってくることもある、いわば修繕費の一部です。しかし、ほぼすべての飲食店において返金があることはなく、逆に追加費用を支払っていることのほうが多いのです。
こちらにも連帯保証人がついていることが多く、優先度の高い支払い項目です。少しでも現状回復費を抑えるためには、閉店後すぐに契約解除通知を貸主に通知すること。新たな費用発生を止められますが、結果として支払うお金があることにも注意が必要です。
飲食店経営失敗後の経営者の進路
飲食店の経営失敗後、元経営者は何かしらの方法で社会的に復帰しなければなりません。借金を抱えてしまった場合は、支払いのために働く必要があります。経営に失敗してしまった人のその後の進路は、次の3つに分かれるでしょう。
- サラリーマンになる
- ノウハウを活かして復活する
- 同じ業態で再チャレンジする
サラリーマンになる
元経営者が社会的に復帰する上でもっとも一般的な方法です。独立開業する前は、どこかの会社に所属していたこともあるでしょう。サラリーマンに戻ることに抵抗を感じる人もいますが、借金が発生してしまっていればそんなことは言っていられません。また最近では、高校や大学卒業後に就職活動せず、新卒で起業や開業をする人もいます。これらの人々も、失敗してしまった場合に社会復帰の近道としてサラリーマンを選択することが多いようです。
結果として経営に向いていないことに気づき、その後は借金を返済しながらサラリーマン生活を続ける人もいます。一方で、時期を見て復活をするため、サラリーマンのあいだに試験を集めたり勉強したりする人もいます。
ノウハウを生かして復活する
飲食店では経営を失敗してしまっても、培ったスキルやノウハウは無駄にはなりません。これらの知識を活かして、コンサルタントとして復活する人も少数ながらいます。
代表的な人物が安田久さんです。もともと飲食店一筋でやってきた安田さんですが、2011年の東日本大震災の影響もあり、展開していた飲食事業が破綻してしまいました。しかし安田さんは、展開錐体飲食事業の時に培ったノウハウを活かして、「外食コンサルタント・プロデューサー」で現在も活躍しています。自身の経営は失敗してしまったかもしれませんが、どこかで誰かの役に立つ可能性は十分にあるのです。
同じ業態でチャレンジする
どうしても飲食店経営があきらめきれない人は、同じ業態ですぐ再チャレンジする人もいます。ただし、この進路はあまり現実的ではありません。
飲食店経営に失敗すると、自己破産となり、ランニングコストが高い飲食店を新たに立ち上げることは相当難しくなります。一時的にアルバイトやサラリーマンで事業資金を集めて復活する人もいますが、タイミングを見誤るとさらに借金が増えてしまう可能性も捨てきれません。もし飲食店経営で再起を図るのであれば、前回の失敗を活かしつつ、資金とタイミングをよく確認してからにしましょう。
借金を残さずに飲食店経営を辞めるには?
仮に経営に失敗してしまっても、借金を残さずに飲食店から手を引く方法があるにはあります。完全になくなるわけではありませんが、事業資金が立ち行かなくなって、どうにもならなくなってから閉店をしてしまうよりは、借金の額を減らすことができるでしょう。
方法は以下の2通りです。
- 余力を残して閉店する
- 居抜きをする
余力を残して閉店する
飲食店閉店には多額のコストがかかります。従業員の給与や原状回復、リース解約の費用など数えあげればキリがありません。もし飲食店経営の存続が難しいと早い段階でわかった場合は、完全に首が回らなくなる前に閉店してしまうことも選択肢のひとつです。
経済的な余力を残しておくことで、給与や原状回復などにあまり困ることなく事業撤退ができる可能性が上がります。借金をしなくても経営から手が引けるわけではありませんが、多重債務を回避できる方法として知っておきましょう。
居抜きをする
「居抜き」とは飲食店業界で流行している、同業者に現状のまま物件を引き渡す方法です。貸主や所有者の了承が必要にはなりますが、原状回復の費用がかからず、空家賃を支払う必要もなくなります。新たに契約する側も初期費用を抑えられるので、双方にwin-winの方法として知られています。
居抜き物件の売買は貸主や所有者の了承を必要としたうえで、物件を探している人を募集しなければなりません。居抜き物件を取り扱う専門業者もあるので、貸主との話がまとまったら業者に相談してみるのもありでしょう。
飲食店経営の失敗で多額の借金ができてしまったら?
飲食店経営の失敗で発生する借金は、主に以下の方法で債務整理を行う必要があります。
小規模個人再生
借金減額と3~5年の長期分割払いが可能になる。反面、債務額が5,000万円以下でなければならない。
任意整理
債務者が返済可能になるまで借金を少なくする方法。ただしあまり効果が期待できないことも多いうえ弁護士に相談する費用も必要。
特定調停
債権者との間に裁判所が入り、返済の調整をする方法。不利な条件にならないように弁護士がいたほうが安心感はある
自己破産
借金がゼロになる方法。ただし連帯保証人や保証会社の返済義務が残るうえ、手続きには費用も時間もかかる。
もしこの中から任意整理・自己破産を選択する場合は、司法書士に相談することをおすすめします。「借金の返済が苦しい、なんとか借金額を減らしたい」場合には、個人で何とかしようと考えるのではなく専門家に依頼するべきです。無料で相談に乗ってもらえる司法書士もいますので、まずは相談をしましょう。
まとめ
飲食店の経営失敗は多額の借金を背負うことが多く、なんとか再起を図ろうとしている間に閉店せざるを得ない状況になってしまうことも珍しくありません。少しでも借金を少なくする工夫も必要ですが、発生してしまった借金は返済する義務が生じます。そんな時に助け舟を出してくれる司法書士を、早くから見つけておくといいかもしれません。事業に失敗していなくても、何かのタイミングでお世話になることもあるでしょう。
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